日本には昔から「もったいない」という言葉がよく使われています。畏れ多い、かたじけない、ありがたい、むやみに費やすのが惜しいなどの意味で使われるのが一般的です。この「もったいない」という言葉を世界の共通語「MOTTAINAI」としたのがケニア出身の女性で環境保護活動家のワンガリ・マータイさん(1940-2011)です。マータイさんは2005年に来日の際に感銘を受けたのが「もったいない」という日本語でした。環境活動の3R(Reduceゴミ削減、Reuse再利用、Recycle再資源化)をたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が「もったいない」という言葉に込められていると感じたそうです。環境部門で初のノーベル平和賞を受賞したマータイさんはこの美しい日本語を環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」としてひろめることを提唱しました。その思いは今も様々な取り組みを通じて、今や世界中へと広がっています。そもそも「もったいない」はキモチの言葉と言えます。

 以前、私は仕事を通じて「MOTTAINAI」キャンペーンのイベントに参加した際に、これもまた日本の昔ながらの「風呂敷」の「包む」という文化に改めて接する機会を得ることがありました。相手への思いを「包む」という日本ならではの使われ方の他にも、何度も使い回しできるエコなツールとしての「風呂敷」、正に「もったいない」を具現化したそのものでした。この日本古来の「風呂敷」を再認識していただきたく近々に「日常生活に役立つ風呂敷の包み方教室」を開催したいと思い準備を進めています。開催時期など決まり次第お知らせしますのでご期待ください。

※参考資料:ウィキペディア、MOTTAINAIホームページ